年金を払っていない人はどうなるのか?

 

 年金もらえないからって払わないとどうなるか?(未加入・滞納)

 

これからの時代少子高齢化が進む中で実際自分が老後という立場になった時に本当に年金をちゃんともらえるのだろうか?
と考えている方は大勢います。

 

その中で実際に国民年金に未加入の方や長年滞納している方がかなりの数いるといわれています。

 

では、このような未加入や滞納の方はどうなってしまうのか?
当の本人は気になるところだと思います。

 

その辺をちょっと見ていきましょう。

 

国民年金保険料(以下、年金保険料)の額は毎年度決められています。

 

ちなみに2016年4月~2017年3月までは、16,620円/月となっています。

 

この年金保険料をなんらかの理由で支払わなかった場合、主に2つのデメリットがあると考えられます。

 

 

老齢年金が将来受け取れなくなる

 

老齢年金の半分は税金で支払われています。
ということは年金保険料を支払っていない人でも、実質半分は負担していることになります。
けれども年金保険料を支払わないことにより、将来老齢年金を受け取る資格を失ってしまうということになるのです。

 

遺族年金・障害年金が受け取れなくなる

 

老齢年金が受け取れなくなるだけでなく、「遺族年金(注1)」と「障害年金(注2)」というものがあってこれらも受け取る資格がなくなってしまいます。

注1・被保険者の死亡時に残された遺族に対して支給される公的年金の総称
注2・事故や病気で特定の障害を負った時に支給される公的年金の総称

 

強制徴収で財産が差し押さえられる

 

国民年金保険料を支払わずに滞納していると最悪の場合、強制徴収といって財産が差し押さえられてしまう可能性があります。

 

未加入の場合も滞納と同じ扱いになります。

 

未納状態が続くと自宅に「催告状」というものが送られていきます。
あなたは税金を滞納していますよ、というお知らせの内容です。

 

催告状が届いたからといってすぐなにか起こるわけではありません。
電話がかかってきた場合も、無視はせず、払う意志があることを示し、
誠意を持って冷静に対象の未納月分を納付する相談をしてみましょう。

 

しかし催告状や催促の電話を無視し続けるたりすると「最終催告状」なるものが送られてきます。
これは自主的な納付を促す最後の通告になります。

 

催告状と同様に未納月と未納金額が示してあり、納付方法と期日が記載されています。
法的手段をとりますよ、という内容も記してありますので窓口に相談するか早急に支払いましょう。

 

さらに最終催告状も無視し続けると「督促状」というものが届きます。
これは延滞金と財産差し押さえについての内容で、この督促状の納付期限をすぎてしまうと
年14.6%の利率で延滞料が加算されることになります。

 

そして督促状の納付期限までに納付がない場合は、本人と世帯主や配偶者(連帯納付義務者)に対して「差押予告通知」というものが出され、それと同時に所得や財産などの調査がされるようになります。

 

本人と連帯納付者の財産が差し押さえ対象となり、国から委任されている民間会社などが差し押さえにきます。

 

ここまでで約2年の期間がかかりますが、最終段階の強制徴収までくると支払いを拒否することはできなくなります。

 

強制徴収の対象者は

 

現在の年金保険料の納付率は約60%前後となっていて、納付率を向上させるために、厚生労働省と日本年金機構が2017年度から強制徴収の枠を拡大する方針を決めました。

 

年金保険料の滞納が続いた滞納者は「強制徴収」という形で年金を徴収され、財産を差し押さえられてしまいます。

 

その強制徴収の対象となる人は、年間所得(注)が300万円以上の人が対象とされています。

 

2014年度は「年間所得400万円以上で13ヶ月以上の滞納者」となっております。

2016年度は「年間所得350万円以上で7ヶ月以上の滞納者」が追加になりました。

2017年度は「年間所得300万円以上で13ヶ月以上の滞納者」が追加になって、徐々にその範囲が拡大する方向に進んでいます。

 

(注)ここでいう年間所得というのは、年収から様々な控除や経費を引いたあとの金額です。
確定申告でいえば「課税所得」のことです。

 

では年間所得300万円以下だからなにもないかというとそういうわけではありません。

 

差し押さえ予告のところでご説明をした「連帯納付義務者」というものがあるので、個人の所得がたとえ300万円以下でも「世帯所得」が3300万円以上であれば強制徴収の対象となるので、強制徴収対象者の本人が支払わなければ、連帯納付義務者の財産が差し押さえられることになってしまうのです。

 

 納税が困難な場合にやっておくべきこと(免除・猶予)

 

収入が減少したり失業等により年金保険料を納めることが経済的に困難なときには「保険料免除・納付猶予」という手続きができます。

 

例えば、普通の会社員が勤め先を退職したりして、厚生年金を脱退したら国民年金への切り替えが必要ですが、退職後の収入が以前より少なくなったり、扶養対象でない学生やフリーターが収入が少ないなどの理由で年金保険料を支払うことが困難な場合もあるかと思います。

 

そういった方々のために「学生免除特例制度」や「若年者納付猶予制度」という、年金保険料の納付を延期してくれる特例制度や「保険料免除制度」「退職(失業)による特例免除」という制度もあります。

 

保険料免除や納付猶予になった期間というのは、受給資格期間には算入されるものの将来受け取れる老齢年金の金額が少なくなってしまいます。

 

しかし受給する老齢年金の金額を増やしたい場合は、免除や猶予になった年金保険料を後から納めることもできます。

 

このことを追納といいます。

 

こういった便利な制度を利用したいときは、お近くの市区町村役場、または年金事務所や日本年金機構などに相談してみましょう。

 

また、なんらかの理由で保険料の支払いが困難になってしまったときや、催告状や督促状が送られてきたときでも気軽に相談することができますのでまずは一人で悩まずに窓口に相談に行ってみましょう。

 

年金制度についてはマイナスのイメージを抱いていて、支払いたくないという人や、収入が少なくて支払うのが困難という人は大勢いるかと思います。

 

逆にきちんと国が年金保険料を支払うことのメリットをしっかりと証明すれば、年金保険料の未納率もそれなりに回復するであろうという国民の声もあることは事実です。

 

だからといって年金保険料を支払わないと将来、老齢年金がもらえなくなったり、予想外の怪我や病気で当然受け取れるはずの障害年金や、残された遺族が受け取れる遺族年金がなくなってしまう等、デメリットも大きいといえるでしょう。

 

このため、支払うことが困難な場合には、まずは一度、日本年金機構などの窓口に相談してみることをおすすめいたします。

 

こういった経済的な心配事からも開放されるためにご自身の経済状況をもう一度振り返り今のうちから備えていくことも大事でしょう。